早くも第2弾が実現!! 高校生 × 神谷シェフ

特別授業の主役は雪室で熟成させた豚
越後川口生ハム塾の監修者でもある神谷英生シェフと長岡農業高等学校動物科学コース3年生20名との2回目となる特別授業。今回のテーマは「熟成豚」です。

動物科学コースとは農業生物の栽培や飼育・生産に関する知識と技術の習得を学んでいる生産技術科の中で、動物の飼育や畜産物の利用を中心に学ばれている生徒さんです。動物科学コースは牛・豚・鶏の3コースあり、今回は養豚専攻の生徒さんたちが育てた豚一頭を生ハム塾で仕入れさせてもらい、神谷シェフの指示で雪室と熟成庫で約90日熟成させました。そうです、生徒さんの手で肥育された豚がメイン食材となりました。

調理授業の会場となるのは学校から4kmほど離れた同校の鷲巣農場。ここには牛舎、豚舎、鶏舎のほかに生徒さんが栽培している畑などが広がっています。なんとこの畑の作物は動物のエサとなるもの。トウモロコシを与えたら、サツマイモをエサとしたら、肉質がどう変わるか…エサづくりから携わっているのです。


今回、特別に牛、豚、鶏を肥育している施設をを見せていただきました。
清潔な環境の中、ストレスなく肥育されていることに神谷シェフは感激。実は神谷シェフは畜産家のための専門誌「月刊 養豚界」に執筆し、全国の豚舎、牛舎などを巡った経験の持ち主です。そんなの専門家の目から見ても「この環境はいい豚が育つ」と生徒たちの肥育管理を高く評価していました。

さて、調理のほうですが2月に続いて2回目ということもあり、神谷シェフと生徒さんの距離はぐっっと縮まっています。また、前回の授業でそれぞれ得たものもあったようで、生徒さんの真剣さが増しています。


まず、熟成させた豚肉を部位ごとにわけて、神谷シェフがそれぞれを説明。料理人の目からみた自分たちの豚肉についてそれぞれの特徴を聞き漏らすまいと、また、メモをとりながら、話しに聞き入ります。

生徒さんの真剣さに

神谷シェフも熱がはいります。

調理がはじまると

プロの技を見逃さないように、前のめりになってきます。

こうやって出来上がった料理がこちら



リエットはバケットにたっぷりの野菜とはさんでカスクート(サンドイッチ)に、ローストポークは古典的にオーブンでローストしたものと、ここ数年注目を集めている低温調理したものの2種類、そのほかメンチカツなどもつくりました。

また、女子が多いということで神谷シェフの計らいで今回はデザート付きです。
鶏舎で卵をいただき、ほろ苦い大人のデザート「クレームキャラメル」。パリのビストロの定番デザートのプリンです。

動物科学コースの生徒さんのなかには、さらに大学に進学して畜産の勉強をする、食品関連会社に就職したいと食に携わることを目指している生徒さんもいますが、ほとんどが他業界に進んでいるのが現状のようです。
しかし、生産から加工、調理、消費(食べる)と食の一連の流れを体験できたことは貴重な体験となることと思います。

今回も多くの授業時間を割いてくださった長岡農業高等学校の高橋先生をはじめ多くの先生方にご配慮をいただきました。感謝しています。

最後の記念写真は

神谷シェフを囲んで、みんなで牛のポーズ!!